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Art_and_Design
  STRIDA マーク・サンダースの魔法  

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STRIDA(ストライダ)
1987年の英国、ひとりの若き機械技師が工業デザインの修士課程に進むべく、サラリーマン生活を辞して大学に帰ってきた。志高きエンジニア──マーク・サンダース──は、キャンパス生活をエンジョイするため(むろん、そのことばかりが理由ではないだろうが…)に、講義室のロッカーにも収納でき、なおかつ大学構内の端から端まで“風のように”走る乗り物が必要であると考えた。彼はさっそく種々の市販自転車に着目したが、どれも携帯に適しているとは言えなかった。

そこでサンダースは、既製品としてのジテンシャの姿にとらわれないコンパクトな移動体を、自分の手で(しかも周りが驚くような短期間に)開発してみようと思い立った。簡単に、しかも素早く折り畳める…という効率を追求した結果、サンダースが描いた青写真は三角につないだ独立した三本のフレームに、極小半径の車輪をあてがう…という、これまでになくシンプルな格好に結実した。

そして、彼が在学中にグラスゴーの町工場をフル操業させて謹製したハンドメイド車は(わずか数ヶ月のうちに)3000台を数え、ご当地界隈を我物顔で走り回る“観光名物”となったのである。それらの珍妙かつ爽快な乗り物は、地元市民や学生たちの間で、親しみをこめて『ストライダ』と呼ばれた。

(Nobuyoshi Miwa)

 

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